
レジオネラ症は、別名「在郷軍人病」と呼ばれています。
その由来は、1976年7月21日から24日まで米国フィラデルフィアのホテルで開催された在郷軍人の200年祭で、参加者を中心に肺炎患者が集団発生した事に由来しています。その後の調査で、その原因が微生物感染症であることが判明し、その菌はのちにレジオネラ・ニューモフィラ(肺を好む)と命名されました。この菌は、この年の7月5日〜8月16日までにペンシルベニア州で221人の肺炎患者を発生させ、そのうち24人を死亡させた病原菌でした。肺炎患者221人の内訳は、この在郷軍人200年祭の参加者のうち148人と同ホテルに宿泊していた34人の計182人、その他に同ホテル周辺を通行していた39人でした。患者の大多数が在郷軍人関係者であったことから、この疾患は当初Legionnaires disease(在郷軍人病)と呼ばれていましたが、現在日本では主としてレジオネラ肺炎と呼ばれています。