
排水処理プラントの省エネルギー・省資源は、発生する汚泥の削減が最重要課題となります。
廃棄する汚泥の水分、無機凝集剤から発生する汚泥などを削減することは、省エネルギーにもつながります。
項目 | 対策内容 | 実施事項 |
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薬品費 | 無機凝集剤の削減 |
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強制沈降剤の削減 |
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廃棄物処理費 | 無機汚泥の削減 |
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脱水ケーキ含水率の削減 |
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電力費 | 曝気動力の削減 |
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脱水機動力の削減 |
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有機凝結剤ゼータエースは、無機凝集剤の使用量を大幅に削減でき、同時にスラッジ発生量も削減することができます。データエースは、カチオン密度が高く、かつ荷電中和力も強いため、従来の無機凝集剤と比較して1〜5%という少量の添加で同等の効果を発揮します。
また、無機凝集剤と異なり、水酸化物フロックを形成しないため、スラッジ発生量が減少します。
発生ケーキ量は、含水率のわずかな変化に大きく左右され、たとえば、含水率85%を80%に削減すると脱水ケーキに含まれる水分量は30%減少し、発生ケーキ量も25%も削減します。 そのため、脱水ケーキをそのまま投棄処分する場合、その処分コストは25%削減します。 一方、乾燥や焼却処分する場合、蒸気や重油の使用量は30%〜50%削減します。 |
ケーキ量と含水率の関係
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無機凝集剤は、排水中の懸濁物を取り込んで水酸化物フロックを形成します。たとえば、PCA1トンからは、含水率85%ならば脱水ケーキが1トン発生します。したがって、無機凝集剤の削減は脱水ケーキ発生量に大きく影響します。されに、無機凝集剤の削減は中和剤の削減にもつながります。
できるだけ含水率を下げるためには、汚泥性状に最も適した脱水機、脱水剤および脱水機の運転条件を選定する必要があります。
含水率が削減できる多重円板脱水機や造粒濃縮脱水機の適用、脱水剤として無機薬剤と両性高分子凝集剤の適用などで大幅に含水率が削減できる可能性があります。
排水において、活性汚泥処理エアレーション用ブロアーの消費電力は全消費電力の大部分を占めます。したがって、酸素溶解効率の良い散気装置の使用によって、ブロアー動力を削減し、電力費を大幅に削減することができます。
超微細気泡散気装置”ポラリス”は、従来の散気装置に比べ、1.5倍以上の酸素溶解効率を持っています。